友人の別荘で見た薪ストーブが、導入のきっかけに

玄関ドアを開けて中へ入ると、大きな窓を背にした薪ストーブと、吹き抜けの大空間を真っすぐに貫く煙突が目に入るMさんの住まい。コンクリートの土間には床暖房が敷設されていて、冬でも快適な室内環境が整っています。

住宅が完成したのは2022年3月。新築に合わせて導入した薪ストーブは、家づくりの計画が始まった当初からMさんが取り入れたいと考えていた設備でした。きっかけは、スノーボードでニセコへ行った際に訪れた友人の別荘で見た薪ストーブです。「炎が見えて暖かい空間がとても心地よく、家を建てるなら絶対に取り入れたいと思っていました」と、Mさんは話します。

一方で奥さんは当初あまり乗り気ではなく、「スイッチ一つで暖かくなる暖房とは違うので、手間がかかりそうで不安でした」と振り返ります。それでもMさんの思いを聞くうちに少しずつ興味を持つようになり、薪ストーブのある暮らしを前提に家づくりが進みました。

ドアを最小限に抑え、吹き抜けを介してすべての部屋がつながる遊び心のある空間構成。煙突からの放熱があり、子どもの遊び場になっている2階ホールも十分に暖まる

薪ストーブは、設計を依頼した建築士の紹介で北海道リンクアップに相談。カタログのほか、ショールームでも実物を見たり触ったりしながら検討を重ね、最終的にヨツールの「F400 ECO SE BP」を選びました。格子のないガラス扉で炎が美しく見えることに加え、天板でお湯を沸かせて、簡単な調理ができる点も決め手となりました。

間取りは薪ストーブを中心に考え、設置場所から煙突の配置に至るまで、さまざまな角度から検討。大きな窓を背にLDKの中心に置かれた薪ストーブは、玄関やLDK、さらには2階からもよく見える位置にあって、存在感を放ちます。煙突はあえて二重にせず、吹き抜けを通して熱が家全体に行き渡るよう設計されています。

「F400 ECO SE BP」は、シンプルで飽きのこないクラシカルなデザインが魅力。格子のないガラス扉が炎を美しく引き立てる

不安だった薪の調達は、「リンクウッド」を利用して解決

ご夫妻は、納得して導入を決めたものの、使ってみるまでは薪の調達に不安があったといいます。しかし、その心配は北海道リンクアップの薪供給サービス「リンクウッド」が解決してくれました。自宅まで薪を届けてもらえるため、調達に手間がかからず、ひと冬に必要な量を安定して確保できているそうです。

奥さんは薪ストーブを上手く扱えるかも不安でしたが、「着火の仕方や薪を追加するタイミングなど、使い方を丁寧に教えてもらえたので、思っていたほど大変ではありませんでした」と言います。

コンクリートの土間リビングにじかに薪ストーブを据えた。土間には床暖房を敷設していて、床が冷え切らない程度に補助暖房として使っている

外部に設けた屋根付きの薪置き場。玄関に近く、薪を屋内に運び入れやすい動線が設計されている

Mさんご家族の1日は薪ストーブとともに始まります。朝5時半に起きて窓を開け、空気を入れ替えてから薪ストーブのガラス扉を磨きます。朝に火を入れると家の中はゆっくり暖まり、日中は薪を足さなくても過ごせるほどの室温に。夜は薪を足して火を落ち着かせてから休みます。炎の揺らめきを眺めながらウイスキーを楽しむ時間が、Mさんにとっての至福のひとときになっています。

薪ストーブのある広いリビングは、家族が自然と集まる場所に

子どもたちにとっても薪ストーブは身近な存在です。寒い日はストーブのまわりに自然と集まり、暖を取ることも多いそう。薪ストーブで焼き芋をつくることもあり、冬の楽しみの一つになっています。

薪ストーブを主暖房にした暮らしの魅力を「体の芯から温まりますし、炎を見ていると視覚的にも暖かく感じます」と話すMさん。薪ストーブならではの温もりが、冬の日常としてご家族の暮らしになじんでいました。